現在、起業相談を受ける時に、2~3件に一件は「フランチャイズに加盟したいのですが、どう思いますか?」という内容のものが多いです。

年齢は30後半から~50歳前後。加盟金等最初にかかるお金は、500万円前後くらいです。
結局、このご時世ですから「会社も儲かってないし、将来はわからない。年齢を考えると再就職はどうなんだろう?やっぱ起業するかなぁ。

だけど、一から自分で全て創っていくというのは難しい。そうするとフランチャイズか。でも、コンビニ加入とかだと数千万かかるし、もう少し手軽にできるものはないか?」
ということなのでしょう。

実際に相談を受けた業務や内容は、そのまま書けませんので、少し変えていますが便利屋さんみたいな形態だとしましょう。
例えば、パソコンの販売、設置、LAN配線(メンテや故障修理も含む)等を行う便利屋さんのフランチャイズだとして下さい。

私「この会社。加盟して実際いくらくらい給料が取れるかききました?
また、実際に取っている実例はありますか?」
お客様「詳しいことは教えてくれないのですが、何か地方の方では結構儲かっている方がいるというお話です。」

この時に、そのサービスのターゲット層はどこか?というお話です。

例えば日本全国に20か所のお店があるとして、「儲かっているお店」がどこにあるかによって一定の傾向がみてとれます。
知らない人はいらっしゃらないと思いますが、「ジャパネットたかた」というTV通販があります。

パソコンなどを販売する場合、「全てのセッティング:配線も致します」という付加サービスをしています。

あの会社が対象とするお客様はどこですか?
都会で、ビックカメラやコジマで値段を見てまわり、価格.コムを見ている若い衆ではないわけです。

近くに量販店がある都会ではなく、少し田舎住まいで、いろいろなものがセット割引で買え、配線までしてもらうのはとてもありがたい。
という中~老年層だと思われます。

相談を受けたフランチャイズしかりでした。
「都会ではいろいろな会社が同じようなサービスをしている」
「田舎だと、そもそもそういったサービスが少ない」
「お客様のところを回るのに、車等も必要になるが、田舎は自宅の庭でも停められるため、運転経費が少ない」
そういった点から、現在は首都圏よりも田舎の方が需要が多いわけです。

現実的に「都会」で「パソコン関係に」「今から新規で」加盟するとどうでしょうか?

そのフランチャイズや商売がいいか悪いかの議論の前に、
現在のご時世にあっているのか?

場所、年齢層(ターゲット)はあっているのか?
など対象顧客層の動向を考えてみましょう。
これは時代とともに変化しますので、その時々で立ち止まってみるしかありません。