【1】開業時と開業後のお金は違う
1、お金には2種類あるのです。
起業する場合、頭のスミに留めておいて頂きたいのは、お金には「2種類」あるということです。
それは、「開業時に必要な資金」と「開業後の資金繰り」です。
お店をオープンすることを例にして考えますと、お店を出すためのお金と、
オープンしてからの資金繰りということです。

2、少し具体的には
一般的に、起業する際に必要なお金や融資というのは、
ほとんどが「開業時に必要な資金」です。
お店がオープンしてからは、利益を出して資金繰りをするのが普通だからですね。
勿論、利益を出すのは簡単ではありませんが・・。

3、でも、実は開業の時のお金も資金繰りなんです。
ちなみに、開業する時に、資金に余裕があって困る!
という人はあまりいませんよね。

そうではないですか?
やはりギリギリの資金計画を立てる方が多くいらっしゃいます。
しかし・・・。通常、「開店資金の融資」は5年~10年で返済します。

ここに矛盾があるわけです。
何が矛盾ですかって?
開店する時という起業の最初に必要な資金を、5年から10年かけて返すわけですよ?
これは、最初に書いた「開業後の資金繰り」によって、利益の中から返済していくわけですね。

そう、これでわかってくることは、金融機関は商売を見る時に、「5~10年間の長期間に渡って、返済をしていけるのか?」
という観点からみるわけですね。
簡単に言うと長期間、遅れずに借金を返してくれるのかということです。

4、つまりはこういうこと
金融機関は、そのときの「開業資金が足りない。何とかしてくれ!」という目線ではなく、

「いや~商売が順調で、長期間キチンと返済してくれるのですか?」
という視点で融資をするかどうかを判断します。
「いま直ぐ」のお金が足りないという「開業資金を調達したい」

起業家と、長期的な返済を考える金融機関とでは、視点が逆なのです。

であれば、いかに長期的に返済できるのですよ!ということをアピールできるのか?
逆説のようではありますが、いくら借りられるのかは、この点が大きなポイントになるということです。

長期間に渡ってキチンと利益が出せる商売か?事業計画か?資金繰りに無理はないか?
自分の事業に当てはめて考えてみてくださいね。