最近の裁判例より。

執行役員という制度があります。

現場での業務を迅速にできるように、現場での責任者に大きく業務権限をもたせた制度です(実際に取締役の場合もあれば、名前だけの場合もあります)。

 

感じでいうと、店長の一つ上とかですかね(いわゆるエリアマネージャーなど)。

日本で一番最初に取り入れたのはソニーらしいのですが、当然現場の責任者なわけで、責任もそれなりにかかってきますし、残業等も多くなる傾向ではないでしょうか?

そしたら、何かあった場合、労災などは?

当初、労働基準監督署で、労災の対象ではない=労働者ではない という決定がされましたが、つい最近それが取り消しになった裁判がありました。

出張先で死亡した建設機械販売会社の執行役員の男性について、労働基準監督署が「執行役員は労災保険法上の労働者に当たらない」と遺族補償を不支給としたのは不当として、妻が処分取り消しを求めた訴訟の判決が平成23年5月19日、東京地裁でありました。

裁判長は、男性の勤務実態などから「労働者」と認め、処分を取り消しました。

原告側代理人の弁護士によると、執行役員を労働者と認定した判決は初めとのことです。

判決によると、男性は05年2月、出張先の福島県内で倒れ死亡しました。

妻は船橋労基署に遺族補償の給付を求めましたが、労基署は労働者性がないことを理由に、死亡と業務の因果関係を判断せずに請求を退けました。

労働者性の判断について、青野裁判長は「会社の指揮監督の下に業務を行い、報酬を得ているかを実態に即して判断すべきだ」と指摘。

その上で、男性が経営会議への出席を除き執行役員としての独自業務がなく、取締役会にも参加していないことなどから「実質的に一般従業員と同じだ」と結論付けました。

結局のところ、執行役員という名前よりは、どこまで権限(経営・人事等)をもっていたかでみられるということです。

よく、管理職は残業代がかからないので課長にする??とか勘違いされている場合がありますが、それは実質的に経営者と同じだから残業代とかはかからないということで、いわゆる課長とかの名前だけでは駄目だかんね。

ま、どう判断するのということになると、権限とか労働の実態で見ると思っていただければ間違いないかと。

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